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●2023年秋某日/冬迫る高所の校舎へ。

  • 2024/03/02 22:22
  • Category: 廃校
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晩秋の山梨県奥地は冷えきった空気に包まれていた。
日も当たらない霜に覆われた0度近い深い谷底、
そこから分岐する山道を登り続けるとようやく日射しに包まれた。
やがて視界が広がると廃校が姿を現す。
標高1,200m、校舎の上には濃紺の空が広がっていた。


※本記事は訪問時のものです。現在の状況は異なっている可能性もあります。

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葉を落とした木々と晩秋の空。曲がりくねる山道を登り続けると木々が途切れわずかな平地が広がり、数棟の民家が姿を現した。その南端にある小学校の校舎跡に到着。先程まで日も当たらない深い谷底を走っていたため、校庭に立つと空の広さを感じさせられる。
 
山梨県甲州市旧塩山市立神金第二小学校校舎廃校2311yamanashi0101.jpg
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停止したままとなっている時計の針、ベニアが張られた窓。
校舎は古びているものの荒廃した雰囲気が感じられないのは、ここが廃校ではなく休校中のため地元の方によって定期的な手入れがなされているからだろうか。

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甲州市旧塩山市立神金第二小学校校舎廃校2311yamanashi0104.jpg

現在地は標高1,200m。その高度ゆえ澄み渡った濃紺の空から照りつける太陽光が校舎壁面とのコントラストを作り出し眩しいほど。
以前訪れた長野県大平宿の廃校は、過去訪れた廃校の中ではトップクラスの標高だったが、偶然にもほぼ同じ高度。→LINK
背後の山肌は標高の高さを物語るように、高山系の植栽であるカラマツ樹林に覆われている。これもまた大平宿との共通点。



まもなく冬が訪れる山梨県奥地。この場所の厳しい寒さを物語るように校舎は各所から煙突が飛び出している。冬場は各教室で赤々とストーブが灯されていただろう。

山梨県の廃校2311yamanashi0107.jpg
山梨県の廃校2311yamanashi0106.jpg
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学校周囲には古びたお寺、そして廃屋らしき数棟の平屋が隣接している。廃屋の合間からは下を流れる渓流へと続くと思われる山道があり何か現れそうな予感がしたので下ってみることにした。

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急勾配の山道は落葉した膨大な枯れ葉に覆われ滑り台のような状態となっていた。枯れ葉にまみれガサガサと滑り降りるように下って行くと梢の合間から建物の影が見えた。

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谷底に広がる森の中にあった廃屋。周囲に密集するは木々は全て落葉しており、日射しが直接降り注ぐ明るい場所。
よく通っている紀伊半島(三重、奈良、和歌山)の廃村や廃校も森に覆われていることが多いが、その植栽は杉の植林がほとんど。杉は冬でも落葉しないため、日照時間が多い紀伊半島においても一年を通し薄暗い雰囲気となっている。広葉樹の森における冬の明るさを改めて実感。



そのような空間で目を引いたのが縁側に置かれている四角い箱、その正体はレトロなテレビだった。おそらく誰かが演出用に縁側にセットしたのだろう。どこか顔のようにも見えるテレビ、なんだか話し出しそうに思えた。

廃村のテレビ2311yamanashi0204.jpg
廃村のバイク2311yamanashi0207.jpg

また片隅には古びたバイクの廃車も残されていた。岩に立てかけられたその車体は岩に生える苔によって設置面から浸食され、森に戻りつつあった。
枯れ枝の合間から日射しが降り注ぐ茶褐色の空間も夏場になると隙間なく葉に覆われ、空も見えず陽も当たらない緑の世界へと変化する。

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冬間近。高所のこの場所はまもなく厳しい冬に包まれる。

[了]

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