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●2019年8月某日/霧の毛無峠にて

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長野県、群馬県県境にある荒涼とした土地、それが標高1,823mの毛無峠だ。
森林限界ギリギリの高所にかつて使用されていた鉱山索道が立ち並ぶ。
そんな日本離れした光景に魅了され、同時に夏の熱帯夜車中泊から逃れるため
夏場になると涼しい毛無峠にて何度も夜を過ごしてきた。
そして2019年、今年もこの季節が訪れた。

過去の主な車中泊録
嵐の毛無峠2015年車中泊
毛無峠2018年車中泊

photo:Canon eos7d 15-85mm

山道を走り続け県境分水嶺の稜線にある毛無峠に到着した。峠と言っても群馬側は通行止のため実質的にここで行き止まりとなっている。

風が直接吹き付けるに高所のため峠では上空のわずかな気象の変化がダイレクトに影響する。今日の峠もめまぐるしく天候が変わり続けた。峠名物の霧に包まれたかと思えば、日が差し込み積乱雲が広がる。そんな峠ではわずかな平地に車やバイクが20台ほど停められ皆思い思いに峠の風景を楽しんでいる。

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眼下に広がる小串鉱山跡は以前探索済み、隣接する毛無山にも登った事がある。
6度目の訪問ともなると特にやることもないため峠の縁に停めた車内でひたすら読書を続けた。夕方が近づくにつれ1台、また1台と峠を去り、10台ほどの車やバイクが砂利の広場に残された。

時が進むにつれ峠は再び深い霧に包まれた。視界も効かない空間に停められた車内で読書も進み、文庫本2冊を読み終えた頃、突如霧が流れ去り周囲の視界が開けた。

毛無峠夕日1908kenashipass02.jpg
毛無峠夕日1908kenashipass01.jpg


時刻は夕刻、遥か西へと沈む直前の夕日が残った薄い霧を透過、峠のシンボルである朽ち果てた索道跡が赤い光景に包まれた。やがてそれもつかの間、紫がかった薄暮を上空に残し峠は深い闇に包まれた。

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初めて毛無峠で車中泊を行ったのは5年前、その後毎年、同じ時期にこの峠で車中泊を行ってきた。自分の他に車中泊を行う車は皆無か、せいぜい1、2台程、夜になると人の気配もなく静まり返っていたこの場所、2019年今回は狭い峠に車両、バイクが10数台も停められ、さらにはキャンプまで行われておりその混雑ぶりに驚かされた。
この場所で行う野営を思わせるテント泊にも憧れるが過去、毛無峠の強風がテントをいとも簡単に倒壊させ、吹き飛ばす惨劇を目の当たりにしているため自分は毛無峠でキャンプをすることはないかな。

下界では猛暑日となったこの日、標高1,823mのこの場所は想定通り肌寒く夏の車中泊に適した気温。しつこい霧によって今年は星空を見ることはかなわなかったが遠くでわずかな雷鳴が轟く他はほとんど風もない穏やかな夜を迎えた。



早朝、いつものように日の出を見ようと車内に敷いたシュラフから抜け出した。結露した窓ガラスを拭き外の様子をうかがうと朝の毛無峠は濃霧に包まれ視界ゼロ。とはいえ強い南風が吹き続けているためいずれ霧は切れるはず。朝飯を食べながらしばらく待ったが霧が流れ去る気配は一向にないため次の徘徊予定地に向かうべく峠を後にした。

峠出発からわずか1分。突然濃霧が切れ早朝の青みがかった空が頭上に広がった。峠方面を振り返るといつまでも晴れない濃霧の原因が判明した。それは南に位置する群馬県側から湧き出る滝雲だった。

毛無峠滝雲1908kenashipass03.jpg

破風岳と毛無山に挟まれ鞍部となった峠部分をまるで堰を切ったかのような早さで雲が流れ続ける。雲は長野県側の深い谷底へと途切れることなく落ちるように流れ込んで行く。流れる雲の中央にある毛無峠はいつまで待っても晴れないわけだ。既に日が昇っていたためスローシャッターで撮る事はできず・・・。



毛無峠から下山後、以前から調査項目に入れていた廃校をいくつか回った。先程までの涼しさが嘘のような猛暑の中、長野県北部を走り回る。ようやく辿り着いたものの建物が転用されていたり、消滅していたりと様々だったがそのうちのひとつ、規模の大きな木造校舎に出会うことができたので簡単に掲載。

山中の小集落。民家外れの狭い車道を登って行くと草に覆われた校門が見えた。その奥には広大な校庭跡と木造校舎があった。

信級小学校1908kenashipass04.jpg
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夏の日射しを浴びる校庭は伸び続ける雑草に覆われている。
生い茂る木々の合間からは山間部に点在する民家を見下ろす事ができる。民家が点在するだけの山中にこのような規模の大きい学校が存在していたことに驚かされた。

[了]

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