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●2016年8月某日/地の果て青森竜飛崎再び.03/下北半島廃校群

  • 2016/10/11 19:34
  • Category: 廃校
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東北を走り続け辿り着いた青森県津軽半島の先端竜飛崎のキャンプ場。
本日は睦湾を挟んだ対岸にある下北半島を昨年に引き続き訪れる。
今回の徘徊はむしろこちらがメイン。
廃校の多さ故「廃校の宝庫」とかつて名付けた下北半島、
今回はいくつの予定箇所を訪れる事ができるのだろうか。
早朝、下北へ向かうべく陸奥湾を渡るフェリー乗り場がある蟹田港へと向かった。


前回の記事

photo:Canon eos7d 15-85mm
※本記事は訪問時のものです。現在の状況は異なっている可能性もあります。


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早朝、龍飛崎のキャンプ場を発ち蟹田港へ向かう道中「奥津軽いまべつ駅」を通過。何もない山中に小さな駅があっただけのこの場所、昨年通過した際は旧駅舎を覆い尽くすよう建設されていた巨大建造物に驚かされた。
その正体は青函トンネルを抜け北海道へ渡る北海道新幹線。今年3月に北海道新幹線は無事開通、建設中だった駅舎も完成していた。1年前は開業後、駅前が猛発展してしまうのではといったくだらない妄想を楽しんでいたが、まあ想像通り杞憂に終わり相変わらず何も無い駅前。のんびりとした空気が流れるこの駅、まさに新幹線の秘境駅ともいえよう。

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蟹田発脇野沢行き陸奥湾フェリー。
津軽半島と下北半島を結ぶ小さなこのフェリー、車を乗せれば結構高い。とはいえ陸奥湾沿いに大きく迂回する時間、消費するガソリンを考えたらまあいいかと無理矢理自分を納得させ昨年同様乗船した。出航直前に港に現れた大型観光バスも乗船したため、ただでさえ狭い車両甲板は隙間なくぎっしりと車両で埋められドアの開け閉めも一苦労。


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陸奥湾フェリー1608aomori0303.jpg
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車両甲板から上部の客席に到着するとは先ほどの観光バスからぞろぞろと降り立ったツアー客で船内はいっぱい、わずかに空いていた客席でパンをかじっているとフェリーは津軽半島を出航した。
今朝の陸奥湾は風もなく穏やかな凪ぎ状態。甲板で濃紺の海と航跡をぼんやり眺めているうちフェリーは1時間ほどで陸奥湾を横断、下北半島脇野沢港へ到着した。

青森ツーリングマップ1608aomorimap05.jpg


青森県下北半島。
廃校の宝庫ともいえるこの地は旧サイトやこのサイトに何度も登場する自分が好きな場所のひとつ。かつて半島に点在する廃校を落とし込んだ地図を制作、訪問するたびに少しづつ穴埋めを行っていたもののその広さ故一向に進まない。2016年の今回も予定していた半分も回りきることができず。
とりあえずその一部をまとめて掲載。前半。



「蛎崎小学校跡」
脇野沢からむつ市へ向かう海沿いには廃校となった学校が数多く点在している。そのひとつ、蛎崎小学校。赤い屋根の木造校舎も、遊具も生い茂る夏草に覆われつつある。

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「宿野部小学校」
大型の木造校舎、広い校庭、体育館。先ほどの学校と比較するとかなり大規模な物件。高台から振り返ると松林の合間に夏の日差しをあびる陸奥湾が見えた。

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「目名小学校」
下北半島でおすすめの廃校はと問われたら真っ先にここを挙げたい。それが7年前、東北一周の道中偶然出会った目名小学校校跡。木造校舎が建つ開放感あふれる広い校庭は、緑の立木が点在するさわやかな雰囲気。久しぶりに訪れると廃校を記念して作られたと思われる看板は崩れ落ち、屋根ははがれさらに荒廃が進んでいた。

東通村目名小学校1608aomori0308.jpg
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東通村目名小学校1608aomori0311.jpg


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下北半島中央部を徘徊し、気がつくと東通村。
ここまで来たのならばやはりあの場所を目指したい。向かったのは太平洋に突き出した東の先端、尻屋崎。
いつものように石灰工場の写真を撮りつつ、岬入り口にある馬用ゲートを通過、しばらく走るとなだらかな緑の原野の彼方に目的地の白い灯台が見えた。そのまま車を走らせれば1分ほどで岬に到着、しかし今回もゴール目前に車道を外れ海際のダート道へ入る。

青森ツーリングマップ1608aomorimap05.jpg



灯台へ続く海沿いの白い道。尻屋崎灯台とダート道を組み合わせたお決まりの構図。
国土地理院のサイトで70年代に撮影された周辺の航空写真を見るとこのダート道が尻屋崎灯台への本来のアクセス路だったようだ。その後、丘陵上に現在の舗装路が完成したことによってダート道は旧道となった。しかしわざわざこちらのダート道を使い岬を訪れるのが自分にとって尻屋崎訪問の儀式のようなもの。

尻屋崎灯台白いダート道1608aomori0312.jpg
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尻屋崎灯台ダート道1608aomori0313.jpg


台風も過ぎ去り波もなく鮮やかな太平洋。そういえば日本海沿いをひたすら北上したため、この旅で太平洋を見るのは初めてとなる。車から降りると波打ち際でしばし海と戯れたり漂着物を探したり。灯台を目の前に停滞。
  


ようやくのことで尻屋崎灯台に到着。緑の草原に建つ白い灯台は今朝まで滞在していた荒々しい竜飛崎とは異なる印象。
この岬も下北半島を訪れるたび必ず訪れる場所。放牧されている寒立馬は周囲を取り囲んだり、写真を撮ったりする観光客にはまったく無関心、ひたすら無心に草を食べ続ける。今回も馬にまみれ珍しく観光気分を楽しむ事ができた。

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尻屋崎灯台1608aomori0315.jpg
尻屋崎灯台1608aomori0318.jpg


観光風の写真ばかりになってしまったので気を取り直し廃校巡り後半開始。尻屋崎からUターン、下北半島内陸部に点在する廃校群を目指す。
道中、10年数ぶりに有名な恐山にも立ち寄った。前回は低い雲が立ちこめ荒涼とした風景が広がっていた恐山だったが本日は好天。霊場とは思えない鮮やかでさわやかな写真ばかりになってしまったため掲載はなし。


[続く]
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