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●2018年7月某日/冬から初夏を振り返る。昼飯線跡、セメント工場跡を歩く。

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2018年冬から初夏までの適当な徘徊記録を振り返る。

※本記事は訪問時のものです。現在の状況は異なっている可能性もあります。

●2018年2月某日/トーチカ跡
冷え込んだ冬の日、富士山の裾野に残された旧軍のトーチカ跡を見に行った。トーチカ探しの途中、見覚えのある土手を見つけをよじ上ってみるとそこは以前火力演習を見学した場所だった。火炎と轟音が轟いていた広大な富士山の原野も冷たさと静けさに包まれていた。

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御殿場富士山トーチカ跡1802fuji01.jpg
※敷地外から望遠レンズで撮影


●2018年6月某日/関ヶ原周辺遺構徘徊
東西文化の分断点である岐阜県関ヶ原。古代から交通の要所として知られ、現在においても新幹線、国道、高速が通過する重要なゾーン。
1600年、当初大垣城周辺で行われると思われた徳川家康と石田三成の東西決戦。しかし膠着した前線を打開すべく西軍主力が夜間密かに大垣城を抜け出し関ヶ原に布陣した事によって、翌日この場所で後年「関ヶ原の戦い」と呼ばれることになる合戦が行われた。
そんな古戦場巡りついでに周辺のマニアックな遺構をいくつか訪問。遺構といっても歴史的なものではなく、廃的なもの。



まずは関ヶ原東に位置する美濃赤坂駅周辺。先述した西軍移動のきっかけになったのが大垣城を望むこの場所への家康の布陣だったと言われている。民家の合間にそびえる緑の小山は昔の古墳跡。前回訪れた際は森に覆われていたため古墳の存在に気がつく事はなかったが、最近になって復元作業が行われたようで木々が伐採され全容が姿を現した。

昼飯大塚古墳1806mino02.jpg


石灰石の産地としても知られる美濃赤坂には石灰工場が密集する場所がある。
古墳へと登り工場郡を観察。しばらく進むと道路両側に数多くの工場が立ち並ぶ「石灰街道」が現れる。頭上を交差するベルトコンベア、工場同士の合間に敷かれた錆びた線路。良質の石灰を産出する金生山を取り囲むようにいくつもの工場が作られた。

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初めて「石灰街道」を歩いたのは90年代も終わりかけた20世紀最後の年末。新幹線の車窓から見た光景がきっかけだった。関ヶ原通過直前に北側に見える断崖や工場が気になり続け、美濃赤坂駅から徒歩で「石灰街道」へと向かった。
その日は大雪だった。カメラ片手に凍えながらトボトボと歩いた雪の積もった白い道、一方17年ぶりの本日は路面に積もった白い石灰が初夏の日差しを照り返しコントラストのある光景を作り出す。



金生山周辺には鉄道が石灰輸送の主役だった頃の名残が残されている。古墳裏の路地を抜けると現れる雰囲気の良い木造平屋もそのひとつ。一見昔の民家のように見える外観だが実はかつての昼飯駅跡。石灰輸送のため敷設された昼飯線(ひるいせん)だったが、輸送手段の変化によって廃線となった。

昼飯駅の駅舎跡1806mino04.jpg
昼飯駅の駅舎跡1806mino01.jpg
昼飯駅の駅舎跡1806mino06.jpg

昼飯駅は昼飯線の終点駅。さすがにこの17年の間に建物は解体されただろうと思いつつ現地を訪れたところ、駅舎本体はまだ残されており驚かされた。錆び付いた軌道が草原の合間からわずかに顔をのぞかせていた。



関ヶ原古戦場を見学後、さらに西へ。県境を越えしばらく車を走らせていると目に入るのが夏空へそびる巨大煙突。
伊吹山から採取された石灰石の搬入先だった住友大阪セメント伊吹工場であるが、先ほど見た稼働中の工場群と違い操業は既に停止され現在は「跡地」となっている。

住友大阪セメント伊吹工場1806mino07.jpg
住友大阪セメント伊吹工場1806mino05.jpg

国道沿いの空き地に車を停め工場跡を俯瞰する。建物はそのほとんどが解体され現在は煙突と土台を残すのみ。しかし以前は廃墟となった工場プラントが敷地を埋めつくしていた。
住友大阪セメント伊吹工場_71204472.jpg

10年程前に同一地点から撮った解体前の住友大阪セメント伊吹工場。(上記写真)
複雑に入り組んだ巨大な建造物は当時既に廃墟と化し、錆び付き崩れ落ちていた。建物が消え去ると敷地の巨大さがよくわかる。近隣の彦根にも同じようなセメント工場廃墟があったが2000年頃解体され現在はイオンタウンへと変貌している。


[了]
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