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●2022年5月某日/三重、阿古師神社と伊豆、海に向かう2つの聖地。

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南国を思わせる高い透明度の青い海。
その海際に迫る森と海の境界に立つ鳥居がある。
いずれも紀伊半島と伊豆半島の果てにあり、
前者は何年か前に「海辺の聖地」として紹介したこともある神社。
海際にある神社や鳥居は珍しくないが、両者の特徴は接する海の際だった透明度。
山道を歩き続け久しぶりに訪れた神社は相変わらず人の気配もなく
以前とかわらぬ姿で鳥居が海に向かい立ち続けていた。
紀伊、伊豆、2つの半島にある海辺の聖地を紹介。


photo:Canon eos7d 15-85mm
※本記事は訪問時のものです。現在の状況は異なっている可能性もあります。


2022年阿古師神社編

断崖と海岸線が入り組む紀伊半島の南東端、その果てにある阿古師神社の存在を知ったのはまったくの偶然だった。2013年真冬、紀伊半島徘徊中、高台から見えた高い透明度の海、そして鳥居。それがきっかけでその半年後現地を訪れることができた。→LINK



あれから8年、当時探し回り見つけた漁港と神社を直接山道で繋ぐ近道を利用すべく海際の細道を走り続けた。ところが前回は通行できた漁港への車道は「釣り人立入禁止」と書かれた看板で封鎖されている。自分は釣り人ではないが、遠回りの正規ルートから徒歩で向かうしかないか。

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高台の駐車場に車を停め、急傾斜の山道を海際へと下り続けた。頭上を樹幹が覆い尽くす暗い原生林の森を行き交う鹿の群れに驚かされながら歩き続けると暗がりから、鮮やかな色彩が見えた。



8年ぶりの阿古師神社は何ひとつ変わっていなかった。黒々とした原生林に覆われ静まりかえる境内、一方で木々の合間から見えるのは南国を思わせる底抜けに明るい日射しと彩度の高い海。そして陰と陽、両者の狭間に立つ白い鳥居。
以前の写真を見返すと8年前とまったく同じ構図、しかも同じカメラ。何も進歩していない自分・・・。

三重県熊野市阿古師神社2205akoshishrine0103.jpg
三重県熊野市阿古師神社2205akoshishrine0104.jpg
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森から抜け出すと強い日射しに包まれた。
鳥居の正面に広がるのは紀伊半島奥地の深みのあるエメラルドグリーン色の海。緑に覆われた尾根が複雑に入り組むリアス式海岸、そんな奥地にひっそりと佇む阿古師神社の白い鳥居。

三重県熊野市阿古師神社ドローン空撮2205akoshidorone0201.jpg
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、三重県熊野市阿古師神社ドローン空撮2205akoshishrinedrone02.jpg

海の色が鮮やかに際立つ入り江は太平洋からの波も届かず凪状態。その穏やかな海面と透明度の高さ故、遥か底の海底の石までもが透けて見える。



対岸を見ると先ほど車で走った車道は目と鼻の先にあるように錯覚するが、近道となる山道は現在封鎖されており、神社へのアクセスは山上にある駐車場からの迂回を強いられる。到達に時間を要する不便さ故か、今日の境内には人の気配はまったくない。時折聞こえる音と言えば風に乗って届く漁船のエンジン音。 

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盾ヶ崎阿古師神社2205akoshishrinedrone01.jpg

神社周辺の海岸線は大小の丸石で覆われている。一方で海底は白砂となっており、それが太陽光を反射し海の青さを際立たせているのだろうか。鳥居は海に向かい突き出す桟橋に向き合っている。



阿古師神社の参道はこの美しい海であり、対岸にある室古神社と海中で結ばれている。祭礼が行われる際には地元民は漁船を使い桟橋から上陸するのだ。しかし現在は祭礼自体も行われていない。
先程の漁船以外、人も魚影見あたらない静かな場所。8年と変わらぬこの光景を見て当時書いた「海辺の聖地」という言葉をそのまま引用。今回阿古師神社を訪れて昨年似たような景色を見たことを思い出す。それが続いて紹介する静岡県伊豆半島の果ての某神社。

盾ヶ崎阿古師神社2205akoshishrinedrone04.jpg


2021年伊豆半島神社編。
伊豆キャンプの最中、足を伸ばした某漁港。そこから伸びる細長い岬の先端を訪れた。松林に覆われたこの岬は10年以上前に一度、訪れたことがある。薄暗い松林の小道を抜けると鮮やかな色が広がった。

静岡県伊豆戸田諸口神社ドローン空撮2111hedamorokuchishrine0112.jpg

暗い森と海の境界線に立つ鳥居、そこから突き出す灰色の桟橋。そして鮮やかな色彩の入り江。上記で紹介した阿古師神社と同じ構図。前回この半島を訪れた際は鳥居の存在に気がつかず、今回が初めての訪問となるため海の色彩に驚かされた。


2111hedamorokuchishrine04.jpg

紀伊半島の阿古師神社神社の海はエメラルドグリーン、一方こちらの海の色は吸い込まれそうな深いブルー。沖縄の離島も島ごとに海の色が違い、紀伊は石垣諸島、伊豆は慶良間諸島の色彩に似ているように感じた。桟橋から水中を覗くと青い世界を泳ぎ回る小魚が見えた。

伊豆戸田諸口神社2203izusea.jpg


静かな浜辺に波が打ち寄せ始めた。目を上げると一隻の漁船が沖合を通過していった。紀伊半島と伊豆半島、二つの半島の先、2つの鳥居は海と森の境界に立ち続けていた。



今回紹介したような青い海、国内では沖縄や小笠原まで足を伸ばす必要がありそうに思えるが、意外にも青い池、青い川含め、本土にもある。普段は怪しいスポットを中心に徘徊する自分だが、透明度の高い水に代表される「奇麗」な風景に興味を惹かれるという趣味も併せ持つ。ついでに不思議な色の水面まとめ。

日本の透明度の高い青い海川2206japanseacolor.jpg
01.02/嘉比島(沖縄県)・03.04/座間味島(沖縄県)
05.06/柏島(高知県)・07/石垣島(沖縄県)・08/竹富島(沖縄県)
09/伊豆白浜海岸(静岡県)・10/日高川(和歌山県).11/椿山ダム(和歌山県)・12/丹後半島(京都府)
13/熊野川(和歌山県)・14/角島大橋(山口県)・15/福江島(長崎県)・16/福江島高浜海岸(長崎県)
17/銚子川(三重県)・18/小原ダム(富山県)・19/ 小森ダム(三重県)・20/二木島(三重県)
21.22/伊奈川ダム(長野県)・23/福江島(長崎県)・24/美瑛青い池(北海道)
25/仏ヶ浦(青森県)・26/野崎島(長崎県)・27/新鹿海岸(三重県)・28/阿寺渓谷(長野県)
29/板取川(岐阜県)・30/田代ダム(静岡県)・31/別府弁天池(山口県)・32/鳩谷ダム(岐阜県)
33/青い池(長野県)・34/潟沼(宮城県)・35/石西礁湖(沖縄県)・36/幻の島(沖縄県)

  
水の色は季節や日照などの外的要因に左右されるため再び同じ色彩に出会える保証はないのだが。訪問当時、まともな駐車場もなかった美瑛青い池や高知県の柏島あたりは現在は人気スポットに変貌したようだ。

[了]

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