●2014年12月某日/都心の秘境駅、木津川駅。

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開発が続く時代の最先端、大阪梅田から地下鉄、南海電車を乗り継ぎ30分、 
同じ大阪市内に忘れられたかのような無人駅がぽつんと存在する。
少し前まで高層ビルが乱立する都心に立っていたのが嘘のような不思議な光景。
それが秘境駅、南海木津川駅だ。
そんな寂れた駅舎に魅了され何度目かの訪問となった。


photo:Canon eos7d 15-85mm

[過去の訪問LINK]


吹き付ける粉雪混じりの冷たい風。茶色の枯れ草、錆びた工場、曇天の空が作り出す枯れ果てた彩度のない風景。
そんな静まりかえった駅前にひとり建つ。


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南海汐見橋線、始発の汐見橋駅からわずか2駅。大阪湾と住宅街に挟まれた荒涼とした工場地帯にぽつんと建つこの駅が都心の秘境駅として名高い南海木津川駅だ。もちろん無人駅。梅田では冬の青空が広がっていたというのに駅到着と同時に空はにわかにかき曇り粉雪が舞い落ち始めた。 





今回も車両から降りる人間もは誰一人として存在せずこの空間に立つのは自分一人。列車が視界から消えるとプラットフォームは静寂に包まれた。
線路を挟んだ反対側に建つ小さな駅舎。木津川駅に降り立つ旅人にハードな印象を与えていた真っ赤にさび付いた駅名看板は昨年夏頃取り外され、これでもずいぶんと印象が変わった。

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こんな駅舎にも自動改札機が設置されている。時間が止まったかのようなこの場所に似合わぬ素早さで切符を飲み込んだ自動改札を抜けると駅前に放り出された。






まず眼に飛び込んでくるのが正面にそびえる廃墟のような巨大工場。セイタカアワダチソウをはじめとする枯れ草、散乱する自転車。そして寂れた駅舎。ここが本当に大阪市内なのかと目を疑いたくなるような光景。わずか30分ほど前まで高層ビルが林立する梅田に立っていたのが嘘のよう。


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電車での移動中、車窓に偶然見かけた光景に衝撃を受けたのが今から数年前。あわてて途中下車したもののそのあまりの荒廃ぶりに、日本中の寂れた場所を見慣れてきた自分ですら当時思わず言葉を失ってしまった。





長い間、時間が止まったかのような思える木津川駅だったがここ1年ほどで大きな変化があった。

散乱する粗大ゴミ、至る所に書きなぐられたグラフィティ、草木がおい繁る駅前通り。かつての駅前の有り様は下の写真を見ていただきたい。このような惨憺たる光景が自動改札の正面に広がっていた。当時一眼レフカメラをうっかり持参していなかったことが本当に悔やまれる荒廃っぷりだった。
ところがその後、駅を訪れる度これらのゴミ等は撤去されていき、ついには人の背丈を超える勢いで繁殖していた雑草、大木などもすべて伐採された。

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さらに駅前にあった小ぶりな廃屋も解体されていた。同時に廃屋周囲の草原も消滅、アスファルトで固められ周囲を柵で囲まれた用途不明な区画へと変化している。管理者が違うのが工場壁面の落書きだけはかつてのまま。



整備されたとはいえ相変わらず人影もなく寒風吹き付ける駅前の有様は、都心の秘境駅と呼ばれるのもうなずける光景。ふと遠くに目をやるとあべのハルカスの姿が見えることに気がついた。曇天の空にひょろりとそびえる300mの超高層ビルの姿はなんだか少し頼りなさげに見える。


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そんな静まりかえった駅前に突如響き渡る甲高い踏切の警報音。やがてホームに停車した列車の様子を遠くから伺うものの乗降客の姿は見当たらず列車は静かに発車した。自分もそろそろ出発しよう。駅前を後にし自動改札へ歩き始めた。
わずか30分ほどの木津川駅滞在、今回も誰一人として出会うこともなく秘境感はそのままの不思議な駅は相変わらずのままだった。次回訪れる時はどのように変化しているのだろうか。


[了]
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