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●2016年2月某日/忘れられた廃車両

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長野県と山梨県の県境付近、
八ヶ岳の山麓広がる森の中に棄て置かれたままの電車の廃車両があるという。
かつて近隣を訪れた際、探してみたものの見つ出す事ができず数年ぶりに再挑戦。
無惨に落書きされた車両よりも枯れ葉に覆われた廃線跡が印象に残ることとなった。


photo:Canon eos7d 15-85mm


八ヶ岳山麓の農道を走り現場近くに到着、詳細な位置はわからず道ばたの古い神社に車を停めた。時刻は午後4時過ぎ、西の稜線に沈む間際の夕日が地面に長い鳥居の影を描き出す。杉並木の中を見上げると石段を上った先に社が見える。社の石段を駆け上がり裏を覗き込むと目の前に廃電車が現れた。



すぐ脇では立木刈りの作業をしている地元の方が数人、声をかけ廃電車を見学させてもらうもこれはひどい。古びた廃車体はグラフィティアーティストによる格好のキャンバスとされてしまっていた。他の方のサイトを拝見するとこのような状態になったのはここ1、2年のことのよう。やはり前回訪れるべきだったと悔やみながら車体を見て回る。


富士見町富士急行3100形廃車両201601fujimi01.jpg
富士見町富士急行3100形廃車両201601fujimi04.jpg
富士見町富士急行3100形廃車両201601fujimi05.jpg


鉄道にはまったく詳しくないので希少価値のほどはわからないが車両は富士急行3100形というものらしい。割れたガラスの隙間から覗きこんだ運転席は吹き込んだ枯れ葉に覆われていた。車体の周囲を一周したものの、やはり落書きのためかあまり魅力を感じず奥へと続く通路たどってみる事にした。





そもそも山中になぜ電車が放置されているのか。実はここはかつての中央本線の線路跡。とはいえ路線自体が廃止されたわけではなく30年ほど前、ルートが付け替えられたことでこの区間だけが廃線となった。その際運び込まれた車両を利用しここで店舗が営まれていたらしい。その後、店も閉鎖、しかしレールが既に撤去されたため車両の移動もできず棄て置かれている。


斜面を削った切り通しとなっているため周囲の視界はきかないものの、真横にある中央本線の通過音ががひっきりなしに響く。意外なほど通過する本数は多い。廃線と現在の線路は数百メートル先で合流している。車輪の音が次第に近づく度、まさかこちら側にくる事はないとわかっていてもつい身構え前後を確認してしまう。

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信濃境中央本線廃線跡201601fujimi09.jpg
信濃境中央本線廃線跡201601fujimi07.jpg

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厚く降り積もった枯れ葉に覆われている線路跡。日差しを浴び、枯れ葉をざくざくと踏みしめながら廃車から歩く事1分足らず、枝の向こうにトンネルが現れた。
明治時代に建設された歴史を感じる渋いトンネル。薄汚れてた煉瓦造りの壁面、待避所の穴。漆黒の闇に三脚を立て、シャッターを切る事10数秒、画面で初めて目にすることができる光景。


信濃境中央本線廃線跡201601fujimi011.jpg
信濃境中央本線廃線跡201601fujimi013.jpg
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トンネルから外へ出ると日は山に沈み先ほどまで西日に包まれていた廃線は影に包まれていた。
日が影ると同時に冷え込みが増していく。落書きだらけの電車に一瞥をくれると神社へと戻り、続いて立場川橋梁に向かう事にした。

201601fujimi014.jpg


[了]
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